Attentionが人生を規定する

社会は人間を
独立した人という存在から
その関係性を主体とした人間という存在に変えた

人間の関係性とはAttentionの問題である
人は他の人からのAttentionを支えとして
はじめて人として生きてゆけるのだ

もちろんAttentionにも質があり
その最高のものは愛である
一方で最低のものは憎悪である
しかしAttentionが憎悪であったとしても
人は人として生きてゆける

しかしAttentionを失うと人は
人として生きてゆけなくなる

現代において家族という最小社会が
Attentionを作る機能を失いつつある

一方でネットは人々のAttentionを作り出し
これを補完しうる存在になりつつある
Attentionを失った人にとって
それは家族以上のものである

Googleはネット上の小売企業である

消費者が求めているものは結局は消費財である
ネット空間における消費財とは
情報コンテンツである

消費者は情報コンテンツを求めて
ネット上でウィンドウショッピングする
つまりGoogleにキーワードを打ち込む
Googlebotはそれに答えて
消費者に情報コンテンツのリストを提示する
消費者はその1つを選択してGoogleを離れる

Googleがリアル空間の小売企業と異なる点は
消費者から小売マージンを取るのではなく
一部の情報コンテンツの生産者から
流通マージンを取る点である

しかしGoogleがどこから富の源泉を得ようとも
消費財を自ら生産せず
これを最終消費者に提供するを業とする限り
彼らは小売企業なのである

小売企業の競争力は最終的には価格競争力で決まる

Aの店とBの店で同じ商品が売られている
Aの店はサービスが良質で店舗もきれいである
しかし商品の価格が高い
Bの店はサービスは最低で店舗も汚れている
しかし商品の価格はAの店の半値である

どちらの店舗で買おうか悩む
しかし商品には差がない
Aの店では確かに気持ちよく買い物ができるが
Bの店で買えば別の同質の商品が更にもう一つ買える

商品の価格差が僅かで
それが無視できるものでない限り
価格は購買の決定的要因である
つまり小売の最終的な競争力はサービスにはない

また小売の競争力はその利便性にもない
ネットユーザはAmazonを頻繁に利用する
しかしそれはリアル店舗に比べて利便性が高いからではない
単に価格が安いからか
リアル店舗に比べて価格が高くとも
その差が無視できるものだからである
液晶テレビが定価で売られていたら誰も買わない

小売企業が価格で競争できないとしたら
座して死を待つか
ユニクロやセブン-イレブンのような
製造小売になるしかない


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